映画『コロンビアーナ』は復讐ストーリー

アバターで一躍ハリウッドの人気俳優の仲間入りを果たしたゾーイ・サルダナ主演で、リュック・ベッソンが製作と脚本を担当した映画『コロンビアーナ』(Colombiana)は2011年フランス・アメリカのアクション映画です。リュック・ベッソンが監督ではなくこの作品は、フランス人映画監督のオリヴィエ・メガトンが手がけています。オリヴィエ・メガトン監督は、独自の幻覚的で幻想的なビジュアルが特徴になっていますが、映画監督として初デビュー作品は、リュック・ベッソン製作総指揮の『EXIT』です。この『EXIT』作品以降にアクション映画なども手がけるようになりました。今回の『コロンビアーナ』も、ゾーイ・サルダナ演じる復習に燃えている女性暗殺者の過酷な戦いを、ハードアクションサスペンスで描いています。

『コロンビアーナ』あらすじ

南アメリカ北東部に位置しているコロンビア協和国。そのコロンビア共和国のボコタを舞台に映画は始まります。1992年にコロンビアのボコタで、まだ9歳という幼いカトレアは自分の目の前で両親をマフィアから殺されてしまいます。カトレアは必死にマフィアからの追っ手から逃げ、アメリカへ渡り叔父のエミリオを頼ってシカゴへと向かいます。カトレアは、両親を殺したものたちへの復讐を胸に成長して行くのでした。そして15年後、カトレアは凄腕の暗殺者へとなり復讐相手に必ずメッセージとして、殺しの現場には自分の名前の花でもあり、名前の由来となった花の「カトレア」を殺しの現場に残していくのでした。

9歳のカトレア

1992年当時コロンビアの有力マフィアのボスとして君臨しているドン・ルイスは、マフィアの組織から足を洗おうとしていた同じマフィアの幹部を殺害するように、部下のマルコ(ジョルディ・モリャ)に命じます。

自分の身が狙われているとターゲットにされた幹部も、自分の命が狙われていることを察して逃亡する準備を始めるのですが、そのときには時すでに遅く・・狙われたマフィア幹部の自宅は、マルコの部下達によって既に包囲されてしまいます。

自分の命はもう無理だと悟ったマフィア幹部の男は、自分の娘「カトレア」というコロンビアの国花の名前を名づけたまだ幼い当時9歳の娘に小さなチップと名刺を渡して、もし自分達に万が一のことがあればこの名刺に書いてある住所までなんとか自分の力で行き、そこで小さなチップを渡した後にエミリオ叔父さん(クリフ・カーティス)を頼るようにと告げるのでした。

幹部の家を取り巻いたマルコたちマフィアは、強引に家に押し入ってきます。そしてカトレアの両親は、カトレアの目の前で両親は殺されてしまうのでした。マルコはボスから命じられた通りの暗殺を終えたため、あとはここにいる小娘だけ。手なずけるのは簡単だとばかり、マルコはカトレアに「父親から渡されたチップを渡せば、欲しい物をあげる」と迫ります。カトレアは大人しくしていたため、マルコはすっかり従順な娘だと思っていましたが・・「ドン・ルイスの命!!!!」という大きな叫び声と共に、カトレアは隠し持っていたナイフをマルコの手に突き刺して、ほんの一瞬の隙をついて窓から脱出するのでした。

カトレアはマルコ達マフィアの追っ手からひたすら逃げます。コロンビアという複雑な地形を利用して、なんとかマフィアからの追っ手から逃れて、父から渡された名刺に書かれていた住所へたどり着くと、そこは在アメリカ大使館でした。カトレアは大使館で、自分の口の中に入れていたチップを吐き出します。そのチップをアメリカ大使館の人に渡すと、そのチップの情報はよほど大事なデータが入っていたのでしょうか?!アメリカ大使館の人たちは驚愕の表情を浮かべるのでした。そして、カトレアアメリカ合衆国への入国が認められます。カトレアはアメリカに入国した直後トイレに入り、トイレまで監視員の目が届かないことを良いことにトイレの窓から逃亡するのでした。

トイレの窓から逃亡したカトレアは、そのまま叔父の暮らすシカゴへと向かいます。シカゴでは裏稼業を営んでいた叔父エミリオと対面することになりました。エミリオはカトレアを自分の保護の元へおいて、叔父なりに精一杯カトレアを守っていくことを決意します。ところが、カトレアは目の前で両親が殺されたことを決して忘れることはなく、マフィアのボスで殺害を命じたドン・ルイスと目の前で両親を殺したマルコに復讐を遂げるにはカトレア自身が暗殺者になることを考え、叔父のエミリオにも協力してくれるようにお願いするのでした。

24歳のカトレア

1992年から15年のこと。通常勤務で雑談中の警察官2人乗っている車両に、突如として猛スピードで赤い車が体当たりしてくるという事件が発生しました。

赤い車に乗っていたのはひとりの女性ですが、この女性には自分の身元を証明する免許書やIDなどは何も持っていません。名前が書かれている図書館カードだけが1枚あっただけでした。そしてこの女性は酷く酔っ払っているのか、呂律も回らない状態です。この女性の有様を見た警察官達は、とりあえずこの女性を1晩の間だけ牢屋にぶち込んで、翌日釈放しようということで決着をつけるのでした。このときは、同じ牢屋に凶悪犯罪者を収監する予定が入っていたため、警察官たちは穏便にこの女性の処分を決めてしまおうとしていたからでした。

この女性は牢屋に放り込まれますが、監視の目がなくなると直ちに着ていた露出の高い洋服から、隠し持っていたタイトスーツへと着替えて、なにやら不穏な行動を始めるのでした。そうです!!!この女性こそ15年前にシカゴの叔父エミリオに保護された9歳の少女カトレアです。カトレアが牢屋に放り込まれることを目的としたのは、収監される予定の凶悪犯罪者をカトレア自身の手が抹殺することだったのです。暗殺者として持っているテクニックを駆使して、彼女のターゲットを殺害して目的を果たすのでした。

カトレアの目的

カトレアの目的はただひとつです。実の両親を目の前で殺害され、両親の仇を討つことだけにひたすら暗殺者として生きていきます。ただ、両親の仇を討つことその目的を遂行するがために、カトレアは自分の将来も失っていくのでした。

両親を殺した仇を討つことが目的のため、カトレアは自ら暗殺者となり、叔父エミリオが請け負う殺害の依頼をカトレアが引き受けるという形で、カトレアは殺し屋として腕を磨きそして、殺し屋として生きていました。ところが、カトレアは必ず自分が殺した凶悪犯罪者たちの死体に、コロンビア国花の「カトレア」の花模様を必ず残すことで、両親の復讐を思い知らせていきます。彼女がカトレアを遺すことで、マフィア達に「まだカトレアは生きている」というメッセージを伝え、自分をいわば囮のようおにしてマフィア達をおびき出そうとしているからです。

彼女がカトレアの花を残すという意図したことは、自身の正体に繋がる手がかりを殺害現場に残すことになり、マフィア達からも再び生命を狙われるだけではなく、暗殺者としてFBIの捜査官にも追われるというダブルの危険を彼女は背負うことになるのでした。

両親の仇を討つことを目的として、カトレア自身の身を危険な場所に置くことを、叔父のエミリオは辞めるように言います。裏社会で生きるものとして、殺しの依頼を請け負うエミリオですが、カトレアを自分の娘と同じよう思っているだけに、カトレアに危害が及んでしまうという事態は決して認めることは出来ないからです。

でも、カトレアは両親の復讐が全て。復讐をするためには手段は選ばないだけに、敵をおびき出すためには「カトレア」を置くという手段はやめることはできずに、暗殺者として通産23件目になる殺害の現場でも、今までと同じように「カトレア」のメッセージを置くのでした。

その結果、カトレアは叔父のエミリオと縁を切られてしまいます。叔父のエミリオも、かつては息子の復讐に命を賭けていたことがあり、結果その復讐が不毛なものだったということを悟り、カトレアにも死んだ息子の分もカトレアには幸せになってもらいたいと願い、カトレアにもそのことを伝えているにもかかわらずカトレアの心は頑なまでに、両親の仇を討つこと。彼女の心はそれだけでした。

「カトレア」のメッセージから追跡してきたマルコ達のマフィアによって、叔父エミリオ夫婦と祖母を殺害されてしまうという事態になってしまいます。それでも、カトレアは両親が殺害された復讐をあきらめることはありませんでした。エミリオ夫婦と祖母が殺害されたのは、彼女の「カトレア」を置くという行為が原因で殺害されたにも関わらず、彼女は両親の仇を討つことそれだけを願い行動するのでした。

最終的に、彼女の願いだったマフィアのボス、ドン・ルイスとマルコ達に復讐を果たすことに成功するのですが、目的を達成するためにカトレアが払った代償はあまりにも大きなものとなりました。

カトレアの正体がFBIにも判明して、全国指名手配を受けることになり恋人とも別れて街を去るしか残された道はありません。そして、彼女を突き動かした生きる動機にも等しい両親の仇を討つということを達成したカトレアでした。

『コロンビアーナ』キャスト

  • カトレア(女性暗殺者)・・・ ゾーイ・サルダナ
  • 9歳の少女カトレア・・・アマンドラ・ステンバーグ
  • マルコ・・・ジョルディ・モリャ
  • ロス・・・レニー・ジェームズ
  • ダニー・ダラネイ・・・マイケル・ヴァルタン
  • エミリオ・レストレポ・・・クリフ・カーティス

『コロンビアーナ』スタッフ

  • 監督・・・オリヴィエ・メガトン
  • 製作・・・リュック・ベッソン、 アリエル・ゼトゥン
  • 脚本・・・リュック・ベッソン、 ロバート・マーク・ケイメン
  • 撮影・・・ロマン・ラクールバ
  • 音楽・・・ナサニエル・メカリー